匂いの先はケモノ道-番外編-『Happiest hour』【R18版】(単話)
案内人:真子(少女・青春恋愛の棚)
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『Happiest hour』——一番幸せな時間。番外編にこの題が付くとき、それはたいてい、本編を見届けた読者だけがもらえる甘いおまけだ。山場を越えた二人が、何でもない時間をただ慈しむ。そういう余白を描くための一編なのだろうと、サブタイトルが先に教えてくれる。
『匂いの先はケモノ道』という本編名に据えられた「匂い」という嗅覚のモチーフは、理屈より先に惹かれ合う本能的な引力を思わせる。番外編であるこの一話では、その引力に身を任せきった二人が、もう警戒も遠慮もいらない距離で過ごす時間が綴られていそうだ。すれ違いの棚に置かれてはいるけれど、ここでの主題はむしろ、たどり着いた幸福の手触りのほうにある気がする。
向いている人:本編を愛していて、二人の地続きの幸せをもう少し覗いていたい人。
少し注意:番外編・単話なので、本編未読だと関係の背景や二人の歩幅がつかみにくい。先に本編を通すと、この時間の甘さが何倍にもなる。
満ち足りた者だけが見せる表情というものがある。その「一番幸せな時間」の質感を、ぜひ自分の目で。
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