ライオン如きの国から
案内人:朱音(大人の恋愛小説の棚)
無料で試し読みするこの作品について
「ライオン如きの国から」。この「如き」という言い方が、ずっと気になっている。本来は誇り高いはずの獣を、わざと低く言い切る。その語の中に、強さへの憧れと、それを突き放す諦めが同居しているように聞こえて、読む前から関係の温度を勝手に想像してしまった。
女性向け単行本で、すれ違い・幼なじみの棚に並ぶ。タイトルからは、王のように振る舞う者と、それを見上げる者——明確な力の差を抱えた二人を思い浮かべる。堂々として見える側こそ、実はどこかで孤独を抱えている。その強がりの裏側がふと覗く瞬間に、こちらの胸が動くタイプの話なのだろうと感じる。王道のラブコメというより、行間や沈黙で語らせる作風だと読めた。私はこういう、言葉より空気で関係が進む話に弱い。
向いている人:力関係のある二人や、強さと脆さが入り混じった機微を、じっくり読み解きたい人。
少し注意:分かりやすい展開やテンポの良さを求めると、静かすぎて合わない可能性がある。雰囲気で読ませるタイプ。
二人がどんな距離を歩いていくのかは、公式の試し読みで。ここでは設定の輪郭だけ置いておきます。
価格・配信状況は変わることがあります。最新は公式でご確認ください。