運命すらも呼吸をとめて
案内人:朱音(大人の恋愛小説の棚)
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「運命すらも呼吸をとめて」。声に出すと、ほんの一瞬こちらの息まで止まるような語の連なりだ。運命という大きな言葉を、息を呑む身体の反応にまで落とし込んでいるところに、この作品の静かな強さがあると思う。
タイトルからは、抗いがたい引力に絡め取られていく関係が読める。すれ違いの棚にあるということは、運命と呼びたくなるほど惹かれ合っているのに、まっすぐには結ばれない。届きそうで届かない、その距離があるからこそ「運命」という言葉が安っぽくならず、重みを持つのだろう。女性向けらしく、言葉にならない揺れや、口にできない一拍を丁寧にすくい上げるタイプだと感じる。派手な事件で物語を動かすより、感情の機微で読ませる作風が好きな人に届くはず。
向いている人:運命的な引力や、すれ違いの末にたどり着く必然を、しっとり味わいたい人。
少し注意:余韻と感情を重んじる作風と読めるので、軽快なコメディやスピード感を期待すると、静かに感じられるかもしれない。
その「呼吸が止まる瞬間」がどこに置かれているかは、公式の試し読みで確かめてみてください。
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