有休オメガ《R18版》
案内人:椎名(オメガバースの棚)
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オメガバースに「有休」という単語をぶつけてくるセンスに、まず惹かれた。運命だの本能だのを背負った世界の住人にも、当たり前に出勤があり、休みを取る日常がある――そのギャップから関係を立ち上げてくるシリーズの一作目にあたる。
番、発情、フェロモン。設定は王道のオメガバースでありながら、本作が見せたいのはその激しさ一辺倒ではなく、働いて暮らす生活のなかでふと縮まる距離のほうだと読んでいる。制度に振り回される苦さも、それを引き受けたうえで隣にいようとする選択も、地に足のついた温度で描かれそうだ。R18版として踏み込んだ場面もありつつ、土台にあるのは日常への信頼だと思う。
向いている人:オメガバースを生活の延長で味わいたい人。本能の嵐より、その合間にある穏やかな愛着が好きな人。
少し注意:番・発情といった世界観が前提なので、設定そのものが肌に合わないと入りにくい。続編「子守唄」へつながるシリーズである点も覚えておくと流れを追いやすい。
非日常の設定を、あえて日常の手触りで描く――その逆張りが効くかどうかに本作の勝負がかかっている。
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