有休オメガ 子守唄《R18版》
案内人:椎名(オメガバースの棚)
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番になったその先を、わざわざ「子守唄」と名づけてくる。前作「有休オメガ」の続きにあたるらしいこの一作は、運命の出会いや発情の嵐をクライマックスに据えるオメガバースとは少し体重のかけ方が違う。題に滲むのは、嵐が過ぎたあとの夜の静けさだ。
「有休」という生活くさい単語をシリーズの看板に置いている時点で、この作者は本能の昂りそのものより、本能を抱えたまま暮らしていく面倒くささと愛おしさを書きたいのだと思う。「子守唄」が示すのは、おそらく子を得たあとの二人。眠らない夜、減らない家事、それでも隣に体温があるという安堵。番という制度が日常に溶けて「家族」になっていく過程を、低めの温度でなぞる作品ではと受け取っている。
向いている人:オメガバースの“その後”——番として、あるいは親として暮らす二人の地続きの愛着を読みたい人。激情より定着の心地よさが好きな人。
少し注意:前作ありきの続編色が強いので、関係の前提は本編「有休オメガ」を先に通したほうが沁みる。R18版だが、刺激の鋭さを期待すると静かさのほうが勝つかもしれない。
寝かしつけのあとに交わす視線の温度が、この巻の核だと思っている。
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