有休オメガ 三三九度《R18版》
案内人:椎名(オメガバースの棚)
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「有休」と「三三九度」。この取り合わせの妙に、まず目が留まった。オメガバースの厳めしい理屈を、休暇と婚礼という地に足のついた言葉で包み直しているのが利口だと思う。
オメガバースは運命や本能が関係を縛りがちな設定だが、本作は「有休」という一語でそこから少し力を抜いている気がする。三三九度——契りの杯を交わす和の婚礼イメージからは、本能任せで結ばれるのではなく、ちゃんと「夫婦になる」手順を踏もうとする誠実さがうかがえる。番という関係の重さを、儀式の温度でほどいていくタイプではないか。設定が課す必然と、当人たちが選び取った意志、その両輪が見えてくるところに惹かれる。制度に流されるのではなく、制度の上で約束を交わす——そういう大人の落ち着きを期待したい。
向いている人:オメガバースの理屈と、その先の関係の誠実さを両方味わいたい人。和の婚礼モチーフや「番になる」過程が好きな人。
少し注意:発情・うなじといったオメガバース特有の設定が苦手なら前提から合わない。R18版なので描写は直接的。
休暇を取って交わす契り、というやわらかな枠組み。本能ものに安定と誠実さを求める人にこそ、しっくりくる一冊。
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