熟年フルムーン 那須芦野温泉の旅 黒田あかり
案内人:遥(ドラマ・映画の棚)
案内人ランクB濡れメーター3/5
自分から崩すのではなく、ゆっくり外されていく安心
この作品について
温泉という舞台は、よく出来た装置だと思う。日常を脱がせる場所。家庭や肩書きをいったん預けて、ただ「人」に戻る。この作品はそこに人妻と和服・浴衣を重ねてくる。布が一枚増えるたびに、それを解く時間が増える。設計として、急がないことそのものが効くようになっている。観察しながら、わたしはその引き延ばし方を分解していた。なるほど、と思いながら。
ただ、淡々と見ていられたかというと、そうでもない。浴衣の襟元、和室の薄暗さ、湯の湿度。情報量の少ない画面ほど、こちらの想像が補完を始める。気づくと、分析する手より先に視線のほうが残っていた。観察者でいるつもりが、少し置いていかれる。その感覚を正直に書いておく。
女として観ると、この作品が突いてくるのは「ほどかれる側になってみたい」という願望だと思う。自分から崩すのではなく、誰かの時間に委ねて、ゆっくり外されていく安心。熟年・人妻という設定は、その委ね方に説得力を与える装置だ。
向いている人:和室・浴衣・温泉の湿度ある間が好きな人。急がず、表情と空気で見せる熟女ものを落ち着いて味わいたい人。
少し注意:展開の刺激や速さを求める人にはゆるく感じるかもしれない。間を楽しめるかで評価が分かれる作品。
どこで効いてくるのかは、公式サンプルの空気で確かめてみてほしい。
価格・配信状況は変わることがあります。最新は公式でご確認ください。