クラスの王子と姫♂はどうやら逆らしい
案内人:朝倉(学園・青春の棚)
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役割というのは、貼られた瞬間から窮屈なものだ。「クラスの王子と姫♂はどうやら逆らしい」という題は、その窮屈さをひっくり返してくれるから気持ちがいい。学園もののタグどおり、教室という小さな社会のなかで、イメージと本性のずれを遊ぶ話なのだろう。
周囲から「王子」と「姫」の役を割り当てられた二人が、実のところ「逆」だった――この仕掛けがとにかく好みだ。外に見せている顔と、ほんとうの中身がねじれている。そしてそのねじれを知っているのは、当の相手だけ。みんなの前ではきれいに役を演じきり、二人きりのときだけ素を覗かせる。その落差こそ、学園BLでいちばん甘い部分だと思う。単行本なので、教室での顔と素顔のあいだを行き来する呼吸を、じっくり味わえそうなのも嬉しい。設定上の役割をあっさり裏切ってくるキャラ造形に、わたしは毎度ときめいてしまう。
ギャップ萌えが好きな人、クラス内のヒエラルキーやイメージのずれを楽しみたい人に、するりと刺さる一冊だと思う。ただし全体にコメディ寄りの軽さがありそうなので、重厚な人間ドラマを期待すると、その軽やかさが物足りなく映るかもしれない。
王子と姫の「逆」が、具体的にどう逆なのか。種明かしは、本編のお楽しみに。
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