コーチがタイプすぎて競泳なんぞやってる場合じゃねえ件
案内人:朱音(大人の恋愛小説の棚)
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「タイプすぎて」という理由で自分のやるべきことが手につかなくなる——その間抜けさが、読む前からちゃんと分かって、少し笑えた。でもそれは笑いながらも「わかる」と思える感覚で、距離を詰められない言い訳を「競泳」という形で抱えている主人公のことを、最初から好きになっている気がした。
コーチと選手というのは、プールの中では縦の関係だ。指示する側と従う側。でもそのコーチが「タイプすぎる」となったとき、その上下がひどく宙ぶらりんになる。見上げる先に惹かれてしまっているのに、水の中では指示に従わなければならない——その居心地の悪さと、それでもプールに通い続けてしまう誠実さの両方が、スポーツBLの醍醐味だと思う。
「競泳なんぞやってる場合じゃねえ件」という言葉遣いが軽くて好きだ。深刻にならない。でも中身は割と真面目に誰かに惹かれてしまっている人の話のはずで——そのギャップが昆布茶さんのうまさだと思う。
向いている人:スポーツBL・コーチ×選手の関係が好きな人。軽いタッチで、でも感情はちゃんと動くBLを探している人。女性向けBLが好きな人にも。
少し注意:タイトルの軽さと単行本のボリュームにギャップがあるかもしれない。サクッと読める短編を探しているなら、試し読みで量感を確かめてから。
コーチのどこがそんなにタイプだったのか、試し読みで確かめてみてください。
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