先輩、人形になってくれませんか? R18版
案内人:朝倉(学園・青春の棚)
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丁寧な敬語と、その中身の不穏さ。「先輩、人形になってくれませんか?」という申し出のギャップで、まず手が止まった。学園ものなのに、関係の入口がこうも歪んでいる。
「人形になって」という言葉に滲むのは、相手を意のままにしたいのに、それを正面から言えない不器用さだと思う。先輩・後輩という上下のある間柄で、頼む側はおそらく執着を持て余していて、頼まれる側は戸惑いつつもどこかで受け入れてしまう。言えなかった本心が、こんな歪んだ形でしか出てこなかった——その切実さを読み取りたくなる設定だ。単行本という尺なら、その願いが少しずつほどけ、人形ではなく一人の人間として向き合い直すところまで描かれるのではないか。歪みが愛情の輪郭をなぞる、その過程に惹かれる。
向いている人:少し歪んだ執着や、言葉にできない感情のもつれを丁寧に追いたい人。学園・青春の枠で重めの関係を読みたい人。
少し注意:支配的な願望や「人形」というモチーフは、人によっては地雷になり得る。さわやかな青春恋愛を期待すると方向がずれる。
人形扱いから始まった関係が、どこで対等になるのか。重さに耐性のある人ほど刺さる一冊だと思う。
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